彼氏 卒業編 2

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沖田と二人して園内を歩きながら、すれ違いざまに向けられる視線に神楽はさっきからずっと気づいている。

向けられる言葉は全部、沖田に向けられたものである事も、ひそひそと聞こえるちっとも隠されていない会話の内容も。
神楽は憎たらしそうに沖田を睨んではみるものの、当の本人は気づいていないのか、それが日常すぎて興味がないのか、気にならないらしい。

「おい」
「なんアルカ」
ぶっちょうずらで神楽が応える。
「顔がぶさいくになってんぜ」
沖田の言葉に、神楽の心臓はグサリと傷つく。けれどそれを沖田に知らせてもなるものか。
このくらいの視線、沖田と出会ってから、ずっと続いている。
それは収まらなく加速したまま今日まできた。

高校を卒業して大学に進学した沖田の事が心配で、また子と二人で忍び込んだ話とか、沖田の部屋で見つけてしまった、どこのだれからも分からない手紙。みるたびに心のモヤモヤがたまってきて・・・・・・。

突然、襟元をひきよせられ、一瞬首がしめられた神楽は沖田を不機嫌そうににらむ。けれど前方にあるのは障害物であり、どうやら沖田はそれを当たらないように止めただけ。

あきれながらも沖田は神楽の手をにぎる。
「本当、オメーは油断なんねえ」
くやしいけれど、握りしめてくる手の温もりを独占できる事が嬉しいだなんて、言ってやらない。

くだらない喧嘩をしながらも二人が歩きながら最初に目をつけたのは、そのパークの中の有名所の一つ。
「なんで俺がこんなモンのために・・・・・・」
そうぶつぶつと言いながらも並ぶことにしたのは、虹色シェイク。
色々なシェイクを順番に注いでいき、見た目からして虹がかかっている様にみえる所からついた名前。
いくつもの味が味わえると評判だった。

けれど神楽達の目の前には、あと何人か並んでいて、時間がかかるのは目に見えていた。
神楽は沖田に少しここで待っていてと言い残し、少し離れた所にある手洗い場へといた。
鏡の前で髪を直し、少しばかり表情をつくってみたりして・・・・・・。
しばらくして神楽が列に戻ってくると、沖田は前後の列に並んでいる女のこに囲まれていた。

(あいつ・・・・・・)
思ってみたけれど、沖田の方から声をかけるわけがない事くらいわかる。
けれど高校を卒業をして、少しは大人の作法を身につけたのか、沖田は女を邪険にする事はなくなった。
定のいいところでいつも振り切ってはいるけれど・・・・・・。

見つめる神楽の肩を、後ろからトントンと叩かれた。

「彼女、一人?」
振り返った神楽の目の前にいたのは、男二人組。喉がこくんとなった。
「違うアル」
去勢をはったつもりの声は、以外にちいさくて、聞こえたか分からない。
こんなのはただのナンパだ。早く振り切ろ。そう思うのに、神楽の足は直立したまま動こうとはしない。
男の二人組は、神楽の事を軽い気持ちで誘ったのか、そのまま軽く、手を握ろうとした。

「いやアルっ」
体が拒否するように手を引っ込めた。
けれど男達の方からすれば、こんな事は許容範囲内。再び神楽の機嫌を取りながらその手をつかもうとした。
そのまま足は後退する。するとすぐに何かにぶつかったようだった。
一瞬、囲まれてしまったかと神楽は息をのみこんだ。けれど掴まれた肩にふれる感触を知っていた。
「こいつに何の用でィ」
男を見る沖田の殺気は、その場にいるだれもが瞬時に分かった。

去っていく男をみると、神楽は、さっきまでの緊張が嘘のように溶けていくのがわかった。
でもすぐに沖田の機嫌をそこねている事に気づく。
(悪いのは、お前の方ネ)
お返しとばかりに、神楽も機嫌をそこねるしぐさをとってみる。すると沖田は神楽の手を包み込んだ。
「本当、オメーは油断なんねえ」
悪態をつくくせに、さっきよりもずっと強くその手は握りしめてきた。


虹色シェイクを諦めた二人は、アトラクションエリアへと足を運ぶ。
絶叫が苦手な沖田をからかいながらも周り、気づけば時計はお昼ごろを指していた。

レストランもいいけれど、どうせならと神楽が選んだのはテラス席。
少し肌寒いとは思ったけれど、周りに広がる景色を見られると思えば、我慢もできた。
いくつかの品物を頼み、そんなに時間がかからない間にテーブルに並ぶ。

それに口をつけながら、神楽は来たときからずっと疑問だった言葉を沖田にぶつけた。

「お前・・・・・・何しでかしたアル」
いきなり街中で呼び止められたかと思えば、こんな場所につれてきて。
疑いの目を向けられる沖田は、神楽の前でため息をついた。
「自分の誕生日くれー覚えてやがれ」
沖田の言葉を聞いた神楽は、しばらく理解できなかったけれど、順に日付を追っていったのか、大げさにはっと気づいた。
「本当アル」
今日は、11月3日。誕生日だ。

沖田に言われるまで、全く気づかなかった。
自分が忘れていたことに驚いたけれど、それ以上に沖田が覚えてくれていたことに驚いていた。
(だから連れてきてくれたアルカ)


くだらないヤキモチなんて感じてる場合じゃなかった。一年の一度の日、今日をちゃんと覚えてくれていて、時間も予定も作ってくれた。
「ありがとう・・・・・・アル」
気恥かしさを感じながらも素直な気持ちを伝えると沖田は満足そうに笑みをみせた。


・・・・To Be Continued・・・
Category: 彼氏 卒業編
Published on: Thu,  19 2015 08:12
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2 Comments

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2015/05/10 (Sun) 21:46 | REPLY |   

ツンデレ  

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。^^

彼氏は沢山の読者さんが、待ってくれています。
神楽は高校卒業して、本当なら、終わらそうかと思っていたら、あれだけの出来事を簡単に神楽の中で終わらせることが出来るのかな? って思って卒業してから一年後を創作してみようと思いました。

そしたら、沖田が大学行ってて、その中でももしかしなくても面白いお話がかけるかもしれない。
そう思って、彼氏、卒業編を一応続編という形でやっていこうと思いました。
まだどのくらい長くなるのか分からないですけど、この間出てきた、銀八になんとなく似ている
間宮さんとか、また登場できると面白そうとか思ってます^^

2015/05/13 (Wed) 12:51 | REPLY |   

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