彼氏 卒業編 6

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↓↓↓↓↓↓↓↓ 二つ分の負荷がかかるベットに横たわる神楽は、今朝のまた子との会話を頭のすみに思い出していた。

あの時は、自分から誘ってみるだなんて、考えるだけでもいっぱいいっぱいだったのに、今その光景が、目の前にある。
閉じた側から、いつ沖田から落ちてくるかもしれない温度に神楽の体は緊張する。

喉の音だって、コクリとなる。
すると、沖田の唇がおでこに触れた。
でも、続いてくる熱がないことを不思議に思った神楽は目をあける。

暗くてよく見えないけれど、多分、沖田が見ているのは分かる。
「おきた?」
この時間を急かしている訳じゃない。一秒単位で大切な今がここにあるのも分かる。
だから、沖田の様子がなぜか変だとすぐに神楽は気づいた。

「恐かったんでィ」
沖田の小さな声は、すぐ下の神楽にはよく聞こえた。

いつも手を伸ばせた触れることができる。でも、触れようとするといつも沖田はあの瞬間を思い出した。
鉄臭いコンクリートの廃墟の中で、意識さえも飛んでしまった神楽の抜け殻。
目の前が血に染まっていくのが分かった瞬間、憎悪が胸の中でふくらんでいくのが分かった。
景色が血でそまる意味がこういう事だと、嫌な意味で思い知らされた。


神楽が笑うと、今生きていることが嬉しくて、抱きしめた。
神楽が泣くと、今動いている事が嬉しくて、キスした。
でも、それ以上進めようすると、いつもあの瞬間が頭の中をよぎった。

もしかしたら、胸のどこかで神楽はまだ苦しんでいるかもしれない。どこか分からないところで隠れるように泣いているかもしれない。もしかしたら、今この瞬間を後悔しているかもしれない・・・・・・。
そう思ったら、

「恐かった」
胸にかかる沖田の頭の重み。その声がかすれている気がした。

「ばか・・・・・・バカアル」


もうとっくに心の準備は出来てた。
沖田が触れてくるたび、もっと、もっとと気持ちが沖田を求めた。
自分の中で終わらせようとしている出来事が、こんなにも沖田を苦しめていただなんて、思いもしなかった。
ぎゅっと抱きしめたら、おかえしとばかりきつく抱きしめてくる沖田が愛おしくて、涙が零れた。
なぜ自分ばかりが傷ついていると思ったんだろう。
ポーカーフェイスのうまい沖田に隠れた傷を、誰よりも感じてあげられたはずなのに・・・・・・。

ゆっくりと体を離す。くらくて、沖田の顔は見えないけれど、何がどこにあるか分かったように神楽はそっと顔を近づけた。
重なった熱の合間から言葉が落ちる。
「お前が好きアル」
まるで狂犬をなだめるように、そいつが愛おしくてたまらないと想いを込めて。
もう一度、沖田の唇にそっと熱を重ねた。

「大丈夫アル」
沖田がそうしてくれたように、神楽はゆっくりと沖田の頬に触れた。
あたたかな温もりは、沖田が今、隣にいるのを証明している。

この一年、あの部屋で進まなかった時間にジレンマを感じてた。
止まった針を進めたくてもがくけれど、うまくいかないことに、自信をなくしたときもあった。
でも、今日沖田の胸の中に触れた事で、その想いが分かった。


「大好きアル」
神楽の声に、躊躇していた沖田の思いが唇から落ちてつたわった。

触れた唇が、そっと離れたら、滑るように首筋にからんだ。
初めての感覚に、神楽の体がかたくなる。なのに、熱くなる体の火照りが加速するのが分かる。
落ちた温度が再び、上がってくるとまた唇に優しく触れた。

脇の下に触れた沖田の掌が、そっとふくらみに触れる。
沖田と出会ってから、今日まで、こんなに優しくふれられた事があったか分からない、神楽がそう思うほどに沖田の掌はやさしかった。

手探りの掌が、やわらかい膨らみの先を見つけたとき、神楽は思わず小さな声を漏らした。
それが沖田に聞こえてしまったことが恥ずかしくて、暗闇の中で神楽は顔を淡くいろずかせる。
すると、その声をもっと聞きたいとばかりに沖田は、神楽の温もりを掌の中で翻弄させた。

初めての感じると言う感情についていけず、神楽は掌でその声を隠す。
沖田は顕(あらわ)になっている柔らかな膨らみをそっと口の熱で溶かした。
一際ヒクリとしなった神楽の体は、今このついていけない甘い感情にこらえきれず声をもらす。

恥ずかしさが膨らんで、思わずやめてと声を漏らしてしまいそうになる。
それを許さないといわんばかりに沖田の舌は甘く神楽に甘美をもたらしてやめてくれそうもない。
こんな刺激しらない。ふれた先から溶かされていく感覚なんて・・・・・・。

この先になにか待ち受けているのか分からない神楽は、落とされる官能から逃げてしまいたいと思うのに、沖田からふれられる熱が、神楽を離さない。

そっと沖田の手が、神楽の股の間に触れた。
こわくて、神楽はそこをぎゅっと閉じた。

「止める事もできまさァ」
沖田の手は、無理強いはしないと言っている。
今この場でやめてもいい。本気でそう思っていた。

神楽は問われた選択に、言葉を返すかわりに、頑なにいれていたその場所の力をそっとぬいた。
まだ未知なことばかりで、正直こわいと思う気持ちがある。
でも、もしそれをするなら他の誰でもない沖田がいいと思う気持ちは、変わった事はない。

甘く重ねられた唇は、まるで神楽の緊張を少しでもとかそうとしているようだった。

さっき止めたその場所にもう一度沖田の手がすべりこまされる。
そのたった一枚隔てた先にある、熱に、そっと指を滑らせる。
恥ずかしくてたまらない、沖田が何をしているかも分からないくらい混乱しているのが自分で分かる。

そして沖田の指先が、まだ一度だって触れた事のない場所に触れたとき、神楽の口から思わず声が漏れた。
「恥ずかしいアル・・・・・・」
その声は儚くも消えそう。
沖田の触れた先にある感触は、重ねられた愛撫によって水を帯びていた。

ゆっくりとその手を上下すると、神楽の体がしなると同時、生暖かいとろみが指にまとわりつく。
「嫌っ、それ何か嫌アルっ」
足のつま先から、頭のてっぺんに、うずうずとした何かが巡るのが分かる。
それが痛くもないから困惑する。
だから沖田にやめてほしいとお願いしているのに、その手はさっきよりも意地悪にそこを弄ぶ。

それは、まるで沖田の掌とひとつになった様な感覚。
生暖かいものが、まとわりつく。
今きっとそれがどんな感情かって沖田に聞かれたら、うまく伝えられる余裕なんてない。

「止めてヨ・・・・・・それいやアルっ」
口ではなんだって言えるのに、体がその疼きをほっして止まらない。
沖田の指先がとろみついたそこをほぐすたび、羞恥心と本能がぶつかり合わさって泣きそうになる。
さっきまで優しかった沖田が、急にいつものドSらしさをみせた気がして、思わず、余裕のない言葉を口にする。

「いじわるっ・・・・・・いじわるアルっ」
神楽から発せられる声を聞くたび、よりらしさを増していきたくなる沖田。

濡れそぼったその場所から指を引き抜くと、沖田はゆっくりとその先端をあてがった。

「すまねえが、あまり余裕がねえんでさァ」

言葉の通りに、神楽に届いた沖田の声は、確かに余裕を感じられなかった。
沖田が今、どんな感情を抱いているのか分からないけれど、それが嬉しくもあった。
未知の痛みがこわいけれど、沖田となら乗り越えられる。そう神楽は沖田の背中に手を回した。
神楽がゆっくりと頷くと、その中にゆっくりと沈めていく。

痛みに思わず、顔をそられば、甘い熱を沖田は首筋に落とす。

そして、ふたりの隙間がうまった瞬間、神楽はゆっくりと息をはいた。
体の中心が、じんじんと痛むのは、沖田とふたりつながっている証拠だった。


「ずっと、こうしたかったアル」

沖田に出会って、恋をした。
触れるだけじゃ足りたくなって、ひとつになりたいと願った。
長い間、通り道をしてやっと辿り着いた今日が、神楽はまだ信じられない。
でもこの幸せが本物なのかどうかは、その痛みが証明しているようだった。

「沖田、ありがとう」

目の前に入るのは、あいつらじゃない。
神楽が笑うと、ほんのりと夜の合間に見えた明かりが、沖田を照らした。

それはとても幸せそうに見えた。


・・・・To Be Continued・・・
Category: 彼氏 卒業編
Published on: Tue,  30 2015 16:12
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