彼氏 卒業編 12

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イラスト/ シロマイナスクロ yunata


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↓↓↓↓↓↓↓↓ いつもの様にコンビニのバイトを終わらせた神楽。
今日は、予定時間より早めにあがれて、この後どうするかと携帯をさわりながら、前を歩く。

「うーん、11時30分アルカ」
微妙な時間だ。誰をつかまえてやろうかと、歩きながら、信号を待つ。
その時、見覚えのある車を見た気がした。
「あれ……」
見間違いか、いや確かにそうだ。
たった今、走り去って行ったのは、沖田の車だった。
でも、神楽が反応したのは、そこじゃなかった。運転している沖田の隣、助手席に座る女の姿を確認したその自分の目に、聞いたのだ。

すぐに沖田に連絡をしてみたけれど、出ることはない。
しかも充電の電池の残量は、わずかだ。なんでこんな時にと思いながら、神楽はミツバに連絡をとってみる事にした。

「大学の講義?」
「そうなの。さっき総ちゃんが帰ってきたと思ったら、そう言って出て行ったから、間違いないと思うわ」
大学の講習なら仕方ない。けど隣に乗っていた人は、一体誰なんだろう。
モヤモヤとする心をもてあます。こうなってしまっては、突き止めなければ気がすまない神楽は、沖田の大学に行くことにした。

大学に行くと、すんなりと沖田の向かった場所が分かった。
確かに、講義に行ったのは間違いがなかった。何でも有名な大学の先生の講義が開かれるとかで、沖田はそこに行ったのだ。
ただ、それには、沖田ともう一人が選ばれたということも分かった。

「桜井 沙良(さら)」
彼女も一緒に行ったはずだと――。

聞けばきくほど、どんどんとモヤモヤが増していく気がする。
(どうして、言ってくれなかったアル)
携帯には、着信もラインも残ってなかった。それくらいの時間、あったはずなのに。

神楽の手の中には、沖田の行き先が書いてあるメモ用紙がある。それをクシャリと握り締めた。

電車を乗り継ぎながら、到着すると、神楽は、辺りを見渡した。
初めての場所で、見たこともない。頼れる物と言えば、沖田の居る場所が書かれている、このくしゃくしゃにされた一枚の紙。
皺を伸ばしながら、もう一度、見てみる。分からなくなると、コンビニに行き、人に聞いた。
そんな事をしながら歩きつづけて一時間。迷ったけれど、なんとか神楽は無事に、目的地まで着くことができた。

体中の力が抜けたように、ベンチに腰をかけた。
(本当にここに沖田がいるアルカ)
人が居すぎてる上に、知らない土地で、不安になる神楽。

特別文化ホール。その場所を一点に見つめる神楽。
いるかも知れないし、居ないかも知れない。講義が終わってるかどうかさえも分からない。
ため息をついた神楽が、下を向こうとした瞬間だった。

文化ホールから、ぞろぞろと人が出てくる様子が分かった。
(もしかしたら、居るかもしれないアル)
そう思いながら立ち上がった神楽は、必死に目をこらして、人々の群れの中を探った。
(い、居たアルっ)
神楽の視線の先に、確かに沖田は居た。そしてその隣には桜井 沙良も歩いている。
沖田を見つけたのはいいけれど、この先の事を全く考えていなかった神楽は、二人の後をつける事になってしまった。
沖田を尾行すると、いつも見つかってばかりだけれど、まさかこんな所にまで来てるだろうと思わないだろうと神楽は、後をつける。

先を歩く沖田の隣では、桜井 沙良が、笑っている。時折、冗談話をしているのか、沖田の体に躊躇もなく触れる。
それを見ながら、後をつけていると、二人はなんだか高そうなホテルに入っていってしまった。
広いロビーのソファに隠れながら、二人を見る。するとフロントから、ふたつ分の鍵を貰って、エレベーターに乗っていってしまった。

(ど、どうするアル……)
この展開は、予想していなかった。
てっきり、講義が終われば、帰るものだと思ってたのに……。

悩んでいる神楽が、ソファで座っていると、さっき上にあがったはずの沖田が、桜井 沙良と二人で降りてきた。
再び、隠れる神楽は、どうすればいいのか分からないまま、二人の後をついていくハメになってしまった。

沖田と桜井 沙良は、どうやら昼食を取るようで、レストランの中に入っていった。

まさか同じレストランに入るわけもいかず、神楽は、そのまま店の前で待つことにした。
外の気温は、寒くて手がかじかむ。バイトが終わってそのまま来たっきり何も口にしてないおかげで、お腹がさっきからずっとなってる。なのに、沖田の事が気になって、動くことが出来ない。

コートのフードをかぶり、かじかむ手に息を吐きながら暖をとっては、沖田が出てくるのを待つ神楽。

(寒いアル――)
別に沖田の事を信じてないわけじゃない。
だけど知ってしまったら、見ないふりは出来ない。
神楽は、手をすりすりとしながら、入り口を見ると、食事を終えた沖田と桜井沙良が出てきた。

すると、二人は、再び、文化ホールの中にと入っていった。

多分、二回目の講義が行われるんだろうと察しがついた。
少なくとも一時間は出てこないはずだ。そう思いながら、神楽は、近くにあるコンビニの中にと入っていった。


・・・To Be Continued・・・・・
Category: 彼氏 卒業編
Published on: Fri,  17 2017 13:21
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