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名前をよばせて act 1

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(えんぴつマークの英語のところです)
↓↓↓↓↓↓↓↓
「神楽、ほっぺに付いてらァ。」
「マジでか。どこアル。」
「ほら、ココ。」
「むぅ…。何処アルカ?」

放課後のファーストフード店、近頃の定番。
神楽のほっぺにくっ付いたハンバーガーのソースを沖田は親指の腹を使い取り上げた。

付き合って、まだ間もない自分達の、こんな甘い時間…。   
沖田は、仕方ねェ奴と言いながら、そのソースを自分の口に運び、舌で舐めた。
たったそれだけの仕草だったが、沖田がやると、妙に色気があり、神楽は照れ隠しに、コーラをストローでゴクゴクと飲むと、まもなくゴフっとむせた。
「何やってんでェ。バカだろィ?」 
笑いながら優しく背中をさする沖田に、自分達のこの甘い関係は、一体何時からだろう、と神楽はふと考えた。

初めからこんなに優しかった訳ではない。
むしろ犬猿の仲、そう言った方が、よほどしっくりきた。

教室内での、二人による破壊、騒音。
二人が付き合うことになったと知るや、教室は嵐の如く歓声をあげた。
切っ掛けは沖田。ある日を境に、突然手のひらを返したように優しくなった。気持ちが悪くて、相当毒舌を吐きまくった。
それでも沖田は態度を変えることを無かった。
そのうち神楽まで意識しはじめると、これは貰ったとばかりに沖田は攻め込んできた。
そして、とうとう神楽は沖田の手に落ちてしまった。好きになったのは沖田が先だったが、告白をしたのは実は神楽だった。サドで、いじわるな、ドS星人は、とうとう神楽を捕まえた。付き合い当初、神楽自身、とてもじゃないが信じられなかった。だってあの沖田アル…。何度も呟いた。
しかし、二人きりの時、時折見せる優しさと、自分を見つめる眼差しが妙に神楽は心地よかった。

「この後、姉御達と合流するアルカ?」
「面倒くせェ。この際、無視すればいいだろィ。」
「お前、この前もトッシーを無視したダロ?約束は守れヨ。」
呆れ顔の神楽は、もう一度ストローに口をつけた。目の前の沖田はと言えば、限りなく面倒くさそうな面をしている。別に二人きりが嫌なのではない。むしろ楽しかったりもする。けれど、お妙が、ミツバが、また子がと合流すると、いわゆるグループデートとなって、こちらも楽しかったりする訳で…。そんな神楽に、近頃、小さな、けれど神楽にとっては、とってもとっても大切な覚悟なるものがあった…。

「そぅ…。」
「あぁ?何か言いましたかィ。」
「う、ううん。何もないアル。」
神楽は空笑いをしつつ、赤くなった顔を仰いだ。

ここの所、神楽はある言葉を一生懸命、言おうとしていた。
それは、沖田の名前だった。付き合ってもう半年になる自分達。いつまでも沖田と言わないで、他の女子との距離を開けたかった。
沖田はと言えば、早いうちから、神楽と呼ぶ様になったのだが、恥ずかしくて神楽は呼ぶことが出来なかった
何とかして呼びたい。そう思い言葉に何度か出したが、やっぱり言えなかった。そんな神楽の背に、聞いた事のない声がかかった。しかもその言葉は、今の神楽にショックを受けるには十分の威力だった…。

「総悟…。総悟だよね?」
振り返った神楽は、唖然とした。
「麗…。」
すもも色した髪はツインテールで結ばれており、肩よりちょっと長く、表情が動くたび、可愛く揺れていた。細いながらもおうとつがある体は、神楽が泣きたくなる程差があり、その強調される胸は、よりそのスタイルを美しく魅せている。  
何よりもその瞳に目を奪われた。気の強そうな意思の目…。

しかし沖田は、声をかけて来たその女ではなく、どう見ても神楽を気にして居る。ちらちらと神楽を横目で見ては、バツが悪そうに頭を掻いている。
 
何となく、神楽は女の勘が働いた。

「沖田…。」
思わず名前を呼んでいた。明らかにゲッと言う表情をした
沖田だったが、なる様になれ、との感じで口を開いた。
「あ~と、だな。こいつ彼女で、神楽って言うんでさァ。」 
神楽とうららは互いに礼をした。が、すぐに沈黙が訪れた…。気まずい雰囲気が辺りを包んだ。神楽の、沖田への視線が恐い…。ポーカーフェイスが得意どころか、そのものな沖田だったが、唯一この神楽には弱かった。ちくちくと刺してくる視線から、無意識に目をそらした。

早くこの中から逃げ出したい。珍しく沖田がそんな事を思ってしまうのは、後から来る、神楽の機嫌の悪さも想定しての事だった。

「んじゃ。俺ら、帰りやすぜ。」
 ひょい、と神楽のカバンを持った。沖田の態度に唖然としている神楽の手を引き…。

「――お前ら、付き合ってたダロ?」
 何の突拍子もなく、歩きながら神楽は言った。言われると分かってはいたが、本当に唐突だったので沖田は少なからず驚いた。それでも気まずそうに、項(うなじ)を触りながら沖田は答えた。

「あ~…。一年程な。でも別れてからは一度も会ってねーよ。」

 一年。そんなに長く…?正直、神楽はショックだった。自分達はまだ半年。やっと半年になった所だ。さっきの、うららと沖田が呼んでいた女の子は、更に倍の時間を沖田と共有してきたのだ。神楽は愕然と立ち尽くした。
「何?おめーやきもち?嫉妬してんですかィ?」
いつもの沖田特有の表情で、神楽を覗き見た。その表情はひどくイタズラで楽しそう、しかし嬉しそうにも見えた。
「そ、そんなもんするわけ無いダロ!自意識過剰なんダヨ!」
神楽は突っぱねたが、沖田には本心がどうやら伝わってしまったらしい。楽しそうにサド顔を見せるとぎゅっと神楽を抱きしめた。
「可愛い奴…。」

言いたい事はいっぱいあった。何がきっかけでつき合ってたのか、とか、いつ付き合ってたのか、とか、どんな風に二人過ごしたのか、とか…。けれど沖田が抱きしめてくれてるこの瞬間が、たまらなく愛しくもあるのも本当で、自分に溜まったモヤモヤが、束の間だけれど、消えて行くのを神楽は感じた。離された体の温もりの代わりに、掌の温もりを得た神楽は、再び笑顔を取り戻した。

しかし、その一週間後を機会に、何度となく、うららと会う羽目になるとは知らなかった…。

・・・・To Be Continued・・・・・

Category: ★名前をヨバセテ
Published on: Sat,  27 2010 18:59
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2 Comments

桜アップルパイ  

「1話目っつうのは誕生日プレゼントもらう時の子供と同じぐらいわくわくドキドキするもんだコノヤロー」

う~ん、コレねぇ~初めて読んだ時は1話目だし
ドキドキ、わくわくで読んでたナ~

うららちゃん、可愛いっていうかホント美人だよね~
でも、私の妄想の「大人版神楽」には負けるなぁ~

うららちゃんみたいな女の子がでてきてくれると
ちょっちおもしろさが増すんだよね~
修羅場とかは最高にイイ!!!

てか、このシーンいい!!
「何?おめーやきもち?嫉妬してんですかィ」
ってとこ!!!すっごいイイ!!こういうの好きー❤

最後のセリフの「可愛い奴…」っていうのもイイ❤
普通なら「可愛くねえ奴」とかって言うかもしれんのに
「名前を呼ばせて」の総悟は素直な奴っていうか、
神楽似べた惚れっていうか、1枚上手っていうか…
うん、まあそういう感じの!!イイよねぇ~

名前をヨバセテ大好き❤

2010/07/11 (Sun) 14:11 | REPLY |   
ツンデレ→桜アップルパイちゃんへ">

ツンデレ→桜アップルパイちゃんへ  

Re: 「1話目っつうのは誕生日プレゼントもらう時の子供と同じぐらいわくわくドキドキするもんだコノヤロー」

ツンデレ→桜アップルパイちゃんへ">

コメントありがとうございます (*´∇`*)

嬉しい!!
素直に嬉しいと言わせてi-237

過去の作品は恥ずかしいけど、やっぱめられると嬉しいやぁぁ(*´∇`*)

うららはね…今考えるとちょっと可哀想だった気が…。
だからこそ、最後の最後で、ちゃんと総悟は、総悟なりにうららの事をスキだった!
と言う設定にしたのですi-266

今書いてる、コピー本の原稿の中でもうららチャン
実は出てきてるのね。其処では神楽とまた子の後輩役ででてるんだけど
とっても可愛くて、先輩思いの子にしてるんですi-203
だから勿論神楽もうららの事大好き的なi-266

ちょっとした罪滅ぼしi-201
最近気付いたのは、私オリキャラよく出すでしょ?あれは、銀ちゃんに出てくるキャストの中の皆が大好きで
やっぱり、誰一人かわいそうな目にあわせたくないって思いがすっごくあってね、
だからオリキャラに言っちゃうんですよ…i-265

2010/07/14 (Wed) 17:06 | ツンデレ→桜アップルパイちゃんへさん">REPLY |   

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