隣のあいつ 番外編 act 3



隣のあいつシリーズ!!此処に完結!!
今までご愛読ありがとうございました☆


↓↓↓
―――何度目かの正直。
あたしは今、沖田の玄関に居る。
何でかって? さっきいいムードだったでしょ? そのまま行くと思った?
うん。あたしも思ったヨ。あんな甘い、甘いキス。全身がチョコレートみたいに、トロトロ溶けるかと思ったノ。
そう、あたし、このまま、シちゃうんだって思ったんだ。だってそうでショ?
誘ったんだもん。あたしが望んだノ。だからキスした。柔らかくて、あったかくて、気持ちよくて、幸せに浸れた。心から思ったノ。総悟とシたいって。

なのに、総悟、いきなり起きて、悪りィって…。
悪りィ? あたしが誘った。シてもいいと思ったノ。なのに、総悟、あたしから体離して、
頭冷やしてくるって、今度こそ振り返らずにあたしの部屋から出てった。出てったノ…。

分かってるヨ、総悟は、あたしの約束を、忠実に守ったダケ。
今ほど、こんなにあの約束を呪った事はナイヨ。あたし、しばらくボー然としてた。放心状態ってやつネ。
でも、でもね、このままじゃ行けないと思った。だから、あたし立ち上がったの。靴なんて履いてない。裸足。
総悟のドアの前。こんなにドキドキしながらドアノブを握ったこと、一度もないヨ。
ね、頑張れ。あたし。頑張れ、あたし―――――。

.......

マジでビビッた。危うくあのまま押し倒す所だった。いや、押し倒した。
華奢で白い体が、ワンピースから見えた時、やばいと思った。仕方ねェだろィ。好きで好きでたまんねェ女が其処に居るンでィ。持ちこたえた俺を褒めてやりてェ。
何度も、何度も手を出しそうになっちまった事がある。それをアイツは知らねェだけで…。
あいつもあいつだ。あんな行動、誘ってるとしか思えねえ。だが、あいつと約束した言葉がまるで鎖みてェに俺を縛り付ける。
手を出しちまったら…。そんな事を考えると身が引いちまう。
アイツとヤリてェ。そんなモン何度考えたか分かりゃしねえ。ただ、最後の最後の理性が俺を止める。

結局の所、俺はあいつと別れたくねえ。たったその一言が俺の理性を引きとめるんでィ…。


.....

神楽はゆっくりとドアノブを回す。吸って、吐いて、深呼吸。それでも心臓の音は大きく、大きくなるばかり。
はだしで、ぺタ、ぺタ。歩く。リビングを見てみたが居ない。もの音一つ……しない。
「―――総悟?」
神楽はリビングに立って声を出す。するとベットの所からまるで確認するように、声がした。
「―――神楽?」
シーツに背をつけていた体を総悟は起す。神楽はベットにへと足を向けた。声だけではなく、しっかりとその姿を確認できた事で、沖田の表情は目を見開いた。沖田がベットから降りようとするより早く、神楽がベットに腰をかける。沖田は若干参ったように顔を曇らせた。
「えっと…だな。まだ――――」
言葉を出す側から、沖田に抱きついた。ふわりと。沖田は目を見開いたまま固まる。神楽は沖田の胸に自分の頭をすりすりと寄せる。両手はしっかりと沖田の背に回して…。沖田は息を吸い込んだ。神楽の耳に聞こえるほどその音は高く、速い。神楽は瞳を閉じた。沖田の服からは、あの、いつもの香水の匂いが香る。
神楽はこの匂いが大好きだった。抱きつくと、離れて、家に帰って、一人になっても、ふとした瞬間にふわりと鼻をくすぐるこの香が、まるで包まれているようで、大好きだった。

「か、神楽……。マジで待っ――――」
「待たなくて……。もう待たなくて、いいアル」
沖田の手は、神楽の肩に置かれたまま、止まった。あいかわらず神楽の腕は沖田の背に回されている。
神楽はゆっくりと顔をあげた。そして沖田の顔を見ると、柔らかく微笑んだ。

「総悟、大好き」
そっと目を瞑り、そっと口に触れた。その温度はすぐ離れてしまい、名残惜しいモノで…。沖田は、迷い、その言葉を一度喉の奥へと飲み込んだ。
柄にもなく、恐かったと後に彼は言う。
そんな沖田の様子をみた神楽は、柔らかく笑いながら、首を振る。
すると、沖田の唇はゆっくりと、今度こそ開いた。
「―――いいのかよ」
沖田は、何てありきたりな言葉を口にしてしまったと思う。どこのドラマでも使われてるような安い台詞を自分が言う様になるとは思わなかった。神楽は返事の変わりにゆっくりと沖田の首へと腕を絡ませ、下からすくうように唇を重ねた。沖田は、頭が真っ白で、何も考えられない程だったが、舌から伝わる熱が現実へと呼び戻し、神楽の腰へと腕を絡ませ、引く。
神楽の柔らかい髪が角度を変えるたび、ふわり、ふわりと揺れる。
一度、名残惜しくもその温度を離す。沖田はゆっくりと神楽を横たえ、その背にシーツを這わせた。神楽を下に、沖田は見下ろす。その空色は、まるで本当に空に浮いてるように、ゆらゆらと動く。瞬きをしても、しても、そこに映っているのは自分だけで、それが堪らなく沖田は嬉しかった。沖田は神楽のおでこを晒し、そこにちゅっと唇を落とす。一瞬だけ、神楽は目を瞑った。

沖田はそのまま流れる様に頬に温度の欠片を落とす。その欠片は沖田の熱を含み、離れても、火傷するほど火照った。そのまま沖田は神楽の首筋に温度を埋める。そしてここにも欠片を落とした。触れた先からいくつモノ欠片が落ちていく。それは段々と多くなり、やがて神楽の体全体を火照らして行く。

こんなにも優しく、壊れないように、大切に、大切に触れたのは、沖田は初めてだった。
沖田は、首筋から神楽の口へと温度を流す。自然と開かれたその唇に沖田はゆっくりと舌を絡めた。
ゆっくり、ゆっくり、呼吸を置いて、紡(つむ)いで、離れて、落として…。
もう、ずっと前に、初めてちゃんとキスしたのも、このベットだった…。
あの頃と同じ様にその気持ちは色あせる事なく、より深く、より愛しいと神楽は感じたのだった…。


・・・・To Be Continued・・・・・

Category: ★隣のあいつ
Published on: Wed,  11 2010 20:07
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4 Comments

雪良  

160000hitおめでとうございます(*^o^*)
早速読ませてもらいました。 ななな何て切ないんでしょう。お互い大好きだから約束した事を守り通そうとする姿とか、もぅクラっときちゃいました。
素直になれない2人がまた良いです(>Σ<)
またまたキュンとさせられてしまいました。くはぁツンデレさん!ヤバいです!!
もぅ心臓ヤバいです。萌え死にそうってこういう事ですね(笑)
素敵なお話をいつもいつもありがとうございます☆

2010/08/12 (Thu) 17:59 | REPLY |   

玲桜  

先日も言った気がするのですが、あらためておめでとうございます!!!

きました!!!きましたよ、このシーン!!!

お互いの気持ちが、こう、交わってる感じがなんとも言えず、かわいい!!!
雪良さんも仰っていましたが、萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
かわいすぎる二人に悶えました///

2010/08/12 (Thu) 20:32 | REPLY |   
ツンデレ→雪良ちゃんへ">

ツンデレ→雪良ちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→雪良ちゃんへ">

うわぁぁ!!、雪ちゃん、萌え死にしちゃいそうなの?!

駄目だめヨぅぅ☆

まだまだきゅんきゅんして
もらわなくちゃいけないんだから .。゚+.(´∀`○)゚+.゚。

好きだから、守らなくちゃいけない約束がある!
切ないよね。でも、ちゃんと二人は赤い糸で結ばれたから
大丈夫だよね!!

本家、ここにアリ!!

2010/08/13 (Fri) 21:03 | ツンデレ→雪良ちゃんへさん">REPLY |   
ツンデレ→玲桜ちゃんへ">

ツンデレ→玲桜ちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→玲桜ちゃんへ">

隣のあいつは本当に人気高し!!

二人の初エッチはどうでしたでしょうか?!
ぜ、ぜひ、駄目だしをお願いしたいです(笑)

どんな方が読んでもいい様に、
綺麗に書いたのですが…。
伝わったか…めっさ不安なの +.(≧∀≦)゚+.゚

他の方にない様な、あたしの世界…。と
意識して書き上げたHだのです☆

2010/08/13 (Fri) 21:08 | ツンデレ→玲桜ちゃんへさん">REPLY |   

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