キャラメル★パレット act 9

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暗闇に浮かび上がる茜色は、昼間の色と何一つ変わらないにも関わらず、全く違った光を浮かび上がらせていた。寧々は喉を鳴らし、その一欠けらの勇気を振りしぼり、蒼の制服を掴み、押した。
しかし、全く動く気配はなかった。蒼は寧々の肩を掴んだ。

「下がってろ。」
寧々の目が大きく開いた。もう止められない。恐い。どうすればいい?

蒼の言葉通り、下がる事しか出来ない自分。今更、自分の行動のツケが蒼にまわったのだと分かった。足が恐くて動かない。
体が震えた。刹那。手を引っ張られた。崩れそうな足を出すと、目の前に息を切らした雅が手を引いていた。

「早く!寧々こっち!」
引っ張られるがままに体を走らせた。物陰に身を潜め、ほんの一瞬視線を交わすと二人同時に蒼の方を見た。
其処には、たった今、足を高く蹴り上げ、相手の男の側頭部に一発入れ、相手を吹っ飛ばした蒼の姿があった。寧々と雅が口を覆い、目を大きく開いたのもつかの間、蒼の後ろに回った男を振り向き一発、向かってきた正面の男の襟首を引き、頭突き、痛みにクラクラとふら付かせた所でそのまま腹に膝蹴りを、隣から掴みかかってくる男の手を交わし、そのまま手を引き、体勢を崩した背に、肘を。ヒクリと喉を、声にならない二人は、どちらともなく手を探り、繋いだ。月明かりに、浮かんだり、消えたり、声は、全て相手側の悲鳴…。

「派手にやってンなぁ。蒼の奴。」
心臓が止まるほど、息を吸い込み斜め下を見てみると、呑気に座り込んでいる隼人の姿があった。未だ、悲鳴は続いている。

「なな、何して――。」
雅の言葉を見通した様に、隼人は立ち上がり、二人の視線と合わさった。
「保険。」
『保険?』
思わず大きくなった声をそのままに、分からないと雅と寧々はもう一度声を張った。
「でけー声だな、オイ。」
「保険って何?」
「蒼がいくら強くても、体は一つってこった。」

顔を見合わせ、やはり意味が分からないとでも言う様な顔を二人はさせた。隼人は柔らかい笑みを見せた。眉間に皺を寄せている雅の額を人差し指でツンとした。雅は痛いと口を尖らせた。直後、雅は蒼の場所であぶれた男と視線があった。ひゅっと息を詰まらせた雅は固まった。揺れた瞳で隼人を見た時には、その場所に、隼人は残り香だけを残し、その男の右頬に、綺麗なハイキックを決めていた。蒼から零れた芽を摘むように、隼人は綺麗に二人へと続く道を尽く壊して言った。何となく先程言っていた言葉の意味を理解した雅と寧々は、なんとも言えない感情で其処に立ち尽くした。

弱点を突く様に自分たちの元へと向かう男の襟首を勢いよく引き、体勢を崩した所に、一発、二発、顔面に、腹に、背に…。瞬きさえ忘れた人形の様に、ただ、その光景に見入る。

「女に手を出して見ろィ。次は殺すゾ…。」
既に戦意喪失している男の襟を蒼はねじ上げた。男は何度も、頷いた。勢いよくその手を離すと、男の体は腰を抜かし、その場に座り込んだ。

自分の後方に視線をずらすと、隼人の方も、たった今片を付けた様で、少々息が上がっていた。
「だらしねェ。コレくらいでかよ。」
口元をあげ、蒼は笑みを見せた、額から流れた汗を拭った隼人は鼻で笑った。

「おめェが、しっかり捕まえとかねェから、俺にしわ寄せがきたんだろうが。」
「よく言うぜ。」
足元に転がる男を避け、二人は雅と寧々の方へと足を向けた。其処でハッとした様に見合わせ、ばつが悪そうに、項を搔いた。物影からは制服が見えている。二人は控えめに名を呼んだ。
「寧々。」
「雅。」

「――お、終わりましたか…?」
しばらく無言だったが、微か、寧々の声が聞こえた。蒼はほっと胸を撫で下ろし、隠れている寧々の顔を覗きこんだ。「ごめん…。」先程寧々が見たあの光は影も形もなく消え、柔らかい笑みで口を開いた。恐る恐る寧々は蒼のシャツをくしゃっと掴んだ。
何かを言う訳ではないが、何かを言い足そうにしている。そんな表情だった。蒼は寧々の頭に柔らかく手を置いた。寧々はもう片方の手でシャツをまた掴んだ。

ふわり、寧々の葡萄色の髪が風に揺れた。蒼の鼻を匂いが掠めたと同時、寧々はピタリと蒼の胸へとくっついた。また、強くシャツを掴んだ。
 「恐かった…。こわかった――。殴られちゃうんじゃないかって、蹴られちゃうんじゃないかって…。恐かったです…。あたしの所為で、ごめんなさい…。」
 息を吸い込んだまま固まった蒼だったが、寧々の言葉におもむろに華奢な体を抱きしめた。最初は、柔らかく、壊さないように…。そして感情が沸いた様に、強く、きつく…。

「ゴメン…。」
 寧々は腕の中で首を振った。
「あたしが悪かったんです。急に…、でも大事なカバン…鞄!」
寧々は顔を上げた。柔らかい笑みを蒼は見せ、下を指した。いつの間に取ってきたのだろうか、其処には、無傷の袋があった。
何事もなかったかの様に蒼から離れた寧々は、ふわりと微笑んだ…。



・・・・To Be Continued・・・・・

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Category: ★キャラメル ★ パレット(hit小説)
Published on: Wed,  06 2010 11:56
  • Comment: 2
  • Trackback: 0

2 Comments

真奈美  

隼人は保険なんだ;;

寧々も雅もさぞ怖かっただろうね

2010/10/06 (Wed) 22:29 | EDIT | REPLY |   
ツンデレ→真奈美ちゃんへ">

ツンデレ→真奈美ちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→真奈美ちゃんへ">

そうなんです。今回の発端は、間違いなく蒼の喧嘩クセでのとばっちりですからね♪

幾ら強くても、守るところに手が届かない場合も確かにある訳で。。
その時に、その砦を守ってもらうために、隼人は居たのですぅ☆
そしてその通りに、二人の所に敵さんが気付き、来ちゃいましたからね☆

確かに、二人は恐かったと思いますぅ!
でも、守ってくれたので・・・☆

2010/10/18 (Mon) 17:42 | ツンデレ→真奈美ちゃんへさん">REPLY |   

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