Sweet selfishness ~甘い我侭~ act 14

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(えんぴつマークの英語のところです)
↓↓↓↓↓↓↓↓ 出口の見えない迷路を、男は、せっせせっせと歩き続ける。
このまま、もしかすれば、自分はこの迷路から出られないかもしれない?そんな事、一度だって考えたりしなかった。ただの一度も。ただただ信じ続けた。いつか報われる。いつか出口の先には、自分の望む光景が見られると…。

すると、光が一本さしこんだ。男の根気に負けた、その出口で待つ光が、光を与えた。ちょっとだけよ。と。
男は、更に頑張った。もがくように、這いずる様に。どんなに格好悪くても、どんなに惨めでも、諦めないで、自分はこの迷路から、必ず出られる。そう頑張った。すると光はもう一本光を与えた。早く出てきなさいよ。と。あたしを捕まえなさいと。走って走って、走って、走って。飛び出すように出口を抜けた。
すると、誇りだらけの自分を光は温かく迎えた。
待ってたとばかりに。

男はその光に身を包み、目を細め、笑った…。




スーパーの中の客は、時間が遅い事もあり、数人程しか客が居なかった。ガラガラになった店内を、鼻歌まじりに歩く女性が1人、そして後ろにはカートをからからと押す、下僕と化した男1人。空っぽだったカゴの中に、一つ、また一つと物が入れられていく。
あっ。コレ食べてみたかったの。やだ、ティッシュが安いじゃない。あっ。洗剤も買わなきゃ、でも高いわぁ。ふふっ、でも、買っちゃいましょ…。物はどんどんと重なり、溢れていく。

「お、お妙さん?もうそれくらいでよろしいかと…。」
「あら、何か言いまして?」
「いえいえいえいえ!もう、どんどん買っちゃいましょう!買いだめ最高です。はははは!」
近藤の目が若干涙目になるのを、お妙は微笑み、見るとまた振り返り、その手を動かし、カゴの中へとほおりこんだ。

神楽の家を出て、車に乗り、数分。お妙は、「買い物に行きたいわぁ。」と微笑んだ。近藤は喉を鳴らす。何故なら、この買い物に行きたいわと言う言葉。

必ずお妙の機嫌の悪い時に発せられる言葉だからだ。喧嘩をして、折れるのは、大体近藤。しかし、喧嘩といっても、殆どお妙が一方的に…。
そんな感じが強かった。しかし近藤はお妙に弱かった!コレでもかと言う程弱かった。高校の時、一目惚れをし、告白する事何百回。
好きだと言えば、肋骨にヒビを。付き合ってくださいといえば、腹部に強烈な一発を。愛してるといえば、壁に叩きつけられた愛しい日々。そんな彼女がいつしかツンデレのデレを垣間見せてくれるようになった時は、男泣きをみせた。

ツンツンツンツンデレ、ツンツンツンデレデレ…。
圧倒的にツンが多い。そして、だからこそ、たまに見せるデレは破壊的で、ますます近藤を溺れさせた。今回も、近藤の顔を若干?伺いながら物をつめていく。お妙なりの優しさの一つだ。一つ…なのか?

会計の値が、あがる、あがる。あがる。あがる…。
お妙は終始微笑んでいる。近藤はぐしっと泣き始める。
「まぁ、男泣きなんて。久しぶりに見たわぁ。コレだからやめれないのよね。」
柔らかい子悪魔フェイスが近藤を悩殺した。
お妙の自宅に着いた時には、指と腕の筋が切れそうな程に買い物袋が玄関先を覆いつくした。脱力し、部屋のソファに項垂れる近藤に、お妙は「どうぞ。」とお茶を差し出した。

近藤をそのままに、お妙は嬉しそうに買い物袋を覗く。買い置きのティッシュペーパー。洗剤。鼻歌まじりで片付けていく。
そして食材を「冷蔵庫の中がつきちゃいそうだったの。助かったわぁ。」そういいながら冷蔵庫に片付けていく。ふぅと近藤がため息をつき、そのお妙の背中を見る。機嫌がよさそうに、調理の支度を始めていく。一見、見れば、ただの我侭な女王様にしか見えないが、実は、いつもそこには小さなデレが隠されていた。買いだめよと買い足すものは、いつの間にか自分と同じメーカーに変えられた洗剤やお米。近藤の部屋を掃除しに行き、なくなりそうになったものを、時間がない近藤が買い物にいけないと踏んで、いつも足しといてくれた。ふと気付くと、いつも当たり前の様に、予備がある。分かりにくくて、小さなデレ。

食料を大量に購入しては、それをつくり、冷凍して、近藤の冷凍庫にと入れておいてくれる。初め、真っ黒焦げの卵焼きしか作れなかった腕前を、少しずつ、少しずつあげていく。今では、お妙の焼いてくれたパンを冷凍庫から毎日少しずつ取り、焼いて食べるのが朝の習慣になったほどだった。

我侭は、彼女なりの照れ隠し。
それが分かるようになってから、近藤はますますお妙に惚れた。次々にテーブルを埋めていく料理。初めのあの宇宙生物だと思えた卵焼きが、今や懐かしく思えるほどだった。

「近藤さんのお陰で今日は美味しいものをお腹一杯食べられるわぁ。」
ふわりと笑う顔を見ると、近藤も柔らかく笑みを、そしてお妙を見つめた。

「お妙さん。寂しい思いをさせて、本当にすまなかった。」
「あら。あたしは別に寂しいだなんて一言も言ってませんよ。」
「またまた。ちょっとは思ったでしょ?いや~可愛らしいなァ、お妙さんは。」
「別に寂しいだなんて言ってません。」
「そんなにムキになる事ァ無いでしょうが!」
「別になってません。」
「お妙さん!」
「何よ!」
「何で、何でそんなに怒ってるんだァァァ!寂しいじゃないかァァ!」

耐え切れず、近藤が男泣きを始めた。うっとお妙は怯んだ。
「な、何も泣かなくても…。」
「お妙さん!僕ぁね、お妙さんに嫌われたら生きていけないんだ!格好悪くても、何でも、とにかく生きていけないんだァァ!」
「何をそんなに自信満々に言ってるんですか!もぅ、こっちが恥ずかしくなるじゃないの。」
「だって、だって…。」
もはや男泣き、を通りこして、女々し泣きだ。お妙は、ふうと息を吐いた。
「逢えなくなるよりも、何よりも、まずは体を心配してるんです。ちゃんと栄養のある物をたべてるんですか?」
「ハイ!カロリーメイトとサプリメントは俺の相棒!」
「全然だめだめじゃねェか、オイ。」
個々の皿から、料理を取り皿へ盛り、近藤の前に差し出した。近藤はそれを口に運ぶと、「いや~本当に美味くなったなァ。コレも愛ゆえですね。」大げさに笑う近藤を見つめ、お妙はくすりと笑った。大きな口に運ばれていく、自分の手料理を、お妙は幸せそうに、見る。
「まったく、こんな気持ちになっちゃうなんて、人生なんて、分からないものね。」
お妙の言葉に、近藤は箸を止めた。
「こ、後悔という物を、もしやしてらっしゃるのではないでしょうか!もし、そうなら、この近藤勲。死ぬ気で直す事に致します!」
背筋をピンと。

「そうねェ。直す所なんて、あり過ぎて困っちゃうわァ。まずその男泣き。もっとどっしり構えてもらわなくっちゃ。それにあたしに弱すぎです。もっと全て任せられる男になって欲しいわぁ。そうね。後は経済力。そして包容力。そう考えると、まだまだね。」

お妙は近藤を見て、くすりと笑った。既に近藤はしゅんと隅っこをいじいじとさせている。何も、この男が、いつでもどこでもこんな感じ、と言うわけではない。リーダーシップは必ず近藤が取っていたし、人望も厚い。傍若無人の沖田や高杉を扱えるのも、土方をしのぎ、近藤だけだった。その近藤の、唯一、唯一弱いトコが、このお妙だけだと言う事だった。

「そんなに拗ねていたら、ご褒美は上げられないわぁ。」
近藤はきらっと目を輝かせ、顔をあげた。
お妙は、近藤の耳のそっと口をつけた。
何やら話したと思えば、近藤が「お妙さん!」
そう抱きしめた。お妙は、顔を崩し、笑った。

「ベットに運んでくれる?」
そう甘く笑うお妙を近藤は軽々と抱き上げた…。


近藤の聴覚にと囁かれた言葉は既に溶かされてしまったが、それは近藤の心へとずきゅーんと刺さった。
「――十ヶ月後に、小さな宝物をプレゼントさせてね…。」


・・・・To Be Continued・・・・・


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Category: ★゚・*:.Sweet selfishness ~甘い我侭~.:*・゚
Published on: Thu,  14 2010 21:38
  • Comment: 4
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4 Comments

きょん  

こ……近妙……!
予測不能な二人の会話を完璧に書くと言うツンデレ様は神です。


カロリーメイト食べ過ぎると便秘になりますよ近藤さん。

2010/10/14 (Thu) 22:25 | REPLY |   

真奈美  

お妙さんww
常にお妙さんがリードしている...
近妙いいですよねぇ~^^

2010/10/15 (Fri) 13:33 | EDIT | REPLY |   
ツンデレ→きょんちゃんへ">

ツンデレ→きょんちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→きょんちゃんへ">

マジで?カロリーメメイト恐るべしなんだけどww

ってか、ね、もう書いてて、
ちょっとどころか、カナリ面白かったし!
通して自分も呼んでみて、ナンか達成感がww

今度また書いてみよっと★

2010/10/26 (Tue) 15:55 | ツンデレ→きょんちゃんへさん">REPLY |   
ツンデレ→真奈美ちゃんへ">

ツンデレ→真奈美ちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→真奈美ちゃんへ">

近妙。奴らはもう既に夫婦の域なんですよね。

でも正直、一番安定してるような気がする!

絶対近藤浮気しなさそうだし!
あっ。でも土方も浮気とか、まず興味がなさそう(笑)

2010/10/26 (Tue) 15:56 | ツンデレ→真奈美ちゃんへさん">REPLY |   

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