木賊色の唄 act 7

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「さっきも言ったけど、千鶴ちゃんは平助の物じゃ――」
「そんな事、分かってる」
沖田の言葉を遮る様に、平助は呟いた。そして俯いていた顔をあげ、まっすぐに沖田を見つめた。
そして沖田と繋がれている千鶴の手を、やんわりと離した。
平助は、千鶴の方にも視線をやった。
当然、千鶴の心臓はドクドクと高い音を鳴らした。

「うまく……言えねーけど……やっぱり、俺は嫌だ」
まるで小学生の様な理由をつけた平助に、沖田は思わず笑ってしまう。
けれど、平助の、まだ本人さえも上手く表現できないその思いを、沖田はずっと前から気付いていて

それを踏まえた上で、今日は合格だと言う様に平助を見た。
「ふーん。ま、いいけど。あっ、でも千鶴ちゃんを泣かしたのは僕じゃないよ? 気になるんだったら、本人に直接聞いてみれば? ねぇ、千鶴ちゃん」
「ちょっ――。沖田さんっ」
こんな所で、しかもそんな言葉を落としていかないでと千鶴は沖田に気持ちを向けた。
やはり沖田は、何かしら企んでいる様ないつもの、あの笑みを千鶴に向けたあと、平助の肩をポンっと叩いて、二人の横をすり抜けた。

沖田が立ち去ったその場に、シンとした空気が流れた。
平助は、千鶴から視線をそらしたままだ。沖田と居た時は、全然平気だったのに、平助と二人で居ると言うだけで、千鶴の脳までもが酸欠状態になっていた。
当然、平助の顔など、みれる訳もなく、平助に繋がれたままのその手に、じんわりと汗をかいたた。
そしてそれが恥ずかしくなった千鶴は、小さな声で、呟く様に口を開いた。

「あの……平助くん。手……」
手をどうしたいのか、離したいのか、そして嫌なのか……。しかし千鶴はそれだけしゃべるにも精一杯だった。

手をほんのちょっとだけ引いてみたが、それを平助は許さなかった。きゅっと、更に強く、千鶴の小さな手を握り締めた。
「何で、泣いてたんだ?」
「あっ……それは……」
「何か、酷い目にあったのか」
平助の言葉は、嫌に落ち着いている、かと言って、千鶴に目を合わせようとはしない。
「別に、何でもないから――」
「総司には言えんのにっ! 俺には言えない事なのかよ?!」
突然の平助の声に、千鶴は息を呑んだ。
「そんなんじゃ――」
そう千鶴が言った時だった。
掴んでいた小さな手を平助が引いたかと思うと、そのまま千鶴の腰に手を回し、強く抱いた。


「何で……俺じゃない……」
千鶴の頭の方から、平助がポツリと呟いた。
そして、千鶴の体をゆっくり引き離したかと思うと、千鶴に背を向け口を開いた
「悪かったな……あんな事しちまって……」 平助は、障子を開けると、そのまま廊下の方へと消えて言った。
後に残された千鶴は、自分の中で、期待してもいいのか、また変に期待をして打ちのめされてしまうのか、分からないまま立ち尽くした……。



・・・・To Be Continued・・・・・
Category: 初めにお読みください
Published on: Fri,  18 2011 18:15
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2 Comments

きょん  

きゃわいい!平ちゃん!まるで随想録の××のシーンですよ!
よくわからないけど、千鶴の綺麗な姿を晒したくないという!
明らかに恋なのに無自覚モグモグ

2011/03/19 (Sat) 01:05 | REPLY |   
ツンデレ→きょんちゃんへ">

ツンデレ→きょんちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→きょんちゃんへ">


平ちゃんが愛おしくて堪りません。

なんだろう。けっして沖田みたいにドス黒くないんだけど
平ちゃんが好きなんだ。
きっと、優しいんだろうな、とか。
怒る時まで、きっと格好いいんだよな、とか。

萌え所は沢山あるの。

平ちゃんが、千鶴にキスするところをみるだけで
美味しくてモグモグ状態です (笑)

2011/03/22 (Tue) 19:18 | ツンデレ→きょんちゃんへさん">REPLY |   

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