キャラメル★パレット act 24

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あっと、言葉に出ない驚きをあらわしたのは、その場にいる全員だった。
開かれた扉のまま体勢を崩した雅と寧々だったが、見上げた先にいた沖田 総悟と視線があうと、一瞬で頬を染めた。

「あっ、あのっ……すいませっ――」
珍しいほどの雅の汐らしい声に、思わず隼人は唖然とした。
「大丈夫ですかィ? まさかここに人が居るとは思いやせんでした」
ふわり。
あの頃より年を重ねた容姿と声は、こんな所にまで来てまで、女を虜にしてしまう。
倒れたままの雅にまず手をかし、すぐに寧々にも手を差し伸べた。
二人の視線は、一心に総悟へと注がれている。
それも口を開けたまま。

「わっ! 何コレ?! めっさ可愛らしい小動物が居るアル!」
総悟の後ろから、神楽がひょっこりと顔を出すと、二人の顔を交互に見ながら笑った。
寧々と雅は二人の登場に、分かっていたにも関わらず呆気にとられている。

「あ、あのっ!」
言ったのは雅だった。
「あのっ! そのっ! は、は、隼人……君のっ……」
お父さんとお母さんですか?! お父様とお母様ですか?!
どちらが失礼ではないだろうか? なんて考えている雅の様子に、総悟は柔らかく笑みを作った。

「父親をさせてもらってる、沖田 総悟と言いまさァ」
「はっ……はいっ」
それだけ言うと、更にわっと顔を赤らめた雅は、俯いてしまった。
沖田 総悟と言えば、お茶の間で、色んな意味で有名な人物。
知らないはずがなかった。

テレビの中での人物が、こうして彼氏の父親として目の前に立っている。
そしてその後ろには、彼らをこの世に生み出したとは、とても思えない程の女性がいる。
見惚れるほどの容姿にも関わらず、何故か可愛らしい。

思いは色々と溢れ、二人は言葉にならなかった。

総悟の後ろでは、神楽がワクワクとした面持ちで、雅と寧々、そして隼人と蒼を見比べている。

「あんた……名前は?」
言葉こそ少々乱暴に聞こえるが、言った総悟の表情は柔らかい。
母親である神楽が気付いている様に、彼もまた、おそらく気付いているのだろう。
後方にいる二人からの視線が痛いゆえ。

「は、はいっ! 雅と、藤堂雅と言います」
間髪いれず、隣の寧々が口を開いた。
「私は……如月(きさらぎ)寧々と言います」

二人は総悟に対して、ペコリとお辞儀をした。
ちらりと神楽が後ろを見ると、あえて目を合わせない双子が居た。
一度だって、彼らのそういった存在に触れた事はなかった。
ただ女の子を、まるでオモチャの様にとっかえひっかえとするその行動に、いつも神楽は火を吹いていた。
こんな所まで父親に似なくてもいいと。

思い出す過去の出来事。
二人にとって、空白の何年かの間は、聞いてしまうと妬くはめになると言う理由から、今も謎が多いままだった。
けれどそれを乗り越えてきているからこそ、こうして神楽が笑いに変える事ができていた。

そんな二人の子達に、そういった存在が出来た事を、神楽と総悟は、こんな所で偶然にも知ってしまった。
嬉しくないわけがない。

しかしここは、あくまで校長室。長いはできない場所である。しかも今日は呼び出しをくらっていたと言う現実があった。
「私、雅ちゃんと寧々ちゃんと、もっと話したいアルっ!」
素っ頓狂な神楽の言葉に、親子三人は声を揃えてこういった。

『はぁ?!』

何を言ってるんだこの女は。
なんだかんだと普段から言うが、やはりこの女こそが一番頭の中のネジがぶっとんでいる。
揃いもそろってそんな事を三人が考えている中、呆気に取られたままの寧々と雅が居た。
しかしそんな二人の様子を、お構いなしとばかりに神楽は手を取り、そのままひっぱった。

「私、長い間待ちわびてたアル! こんな風に彼女と会えるの、ずっとずっと前から楽しみにしてたアル!」
廊下を、ぐいぐいと手を引きながら、神楽は子供っぽい笑みを浮かべた。
その光景を、生徒達は、雅たちと同じように、唖然と見ている。

しかし一番唖然としていたのは、校長室に取り残されたままの総悟と、隼人と、蒼。そして校長だった。

総悟は頭を掻いた。
いかにも面倒だといった面持ちをしている。
彼女だなんて、一言だって口にしていない。そんなそぶりを見せた思いもない。
なのに気付かれてしまった。

父親である総悟に、隼人は思わず口を開いた。
「さすがだわ。マジで」
ちらりと隼人を見ながら総悟は口を開く。
「俺が選んだ女だからな」

思わず顔を見合わせ、三人は笑った。








校長室をとびだして、学校を飛び出して、神楽達が居た先は、ファミレスだった。
「ねぇねぇ! どっちからだったアル?」
言った神楽の前には、ありとあらゆるデザートが並んでいた。
そのどれにも手をつけることなく、雅と寧々は、ジュースにだけ口をつけた。

「隼人と蒼からでしょ?」
神楽の口から出た言葉に、二人はわっとなった。何故わかったのだろう、そう思わずにはいられなくなり、二人して顔を見合わせた。

「ふふっ。やっぱりアル。自分から惚れ込んだ女じゃなかったら、きっと付き合ったりしない男だから、うちの子は」
そう笑う神楽だったが、母親を目の前にして、緊張しないはずがなかった。
甘いジュースのはずなのに、何も味を感じなかったり、何度も何度も飲み込んでその喉を潤わしているにも関わらずからからに渇いていたり……。
ちょっと油断すれば、変な汗まででてきそうだと、何度だって緊張で喉を鳴らした。

けれど目の前に座っている女性は、魅力であふれているにも関わらず、限りなく親しみやすそうなのも事実だった。

もう一度喉を鳴らし、意を決して雅は口を開いた。
「あ、あのっ、何で分かったんですか?」
「何がアルか?」
「その……つ、つ、つ……」
付き合ってる、なんて恥ずかしい事を、母親の前で中々言えないでいる寧々の変わりに、神楽は口を開いた。
「だって、あの二人の様子をみてれば、すぐに分かるアル」

「様子……ですか?」
言ったのは、寧々。
「そう、様子アル。だてに母親じゃないからネ。あんな二人の顔初めてみたヨ、私。てか、なんだかんだ言っても、やっぱりまだガキアル」

神楽は初めてみる二人の様子を、思い出すのが嬉しくてたまらないといった様子で、もう一度、口をひらいた。
「なんて言うかね。恥ずかしさが駄々漏れって感じだったアル。知られたくないけど、本当は知ってもらいたい。できるなら言いたい。でもそんな事言えるかって意地もある。後は……やきもちを妬いちゃったって所だと思うヨ」
『やきもち?』
神楽の言葉に、二人は声を揃えた。
神楽は満足そうに笑った。

「ね、総悟って超格好イイと思わないアルか?」
『お、思いますっ! すっごくカッコイイと思います!!』
今更ながらに、雅はその表情をうっとりとさせた。
年を感じさせない。と言うより、彼らの父親としては、若すぎだろう。まだまだ人生の主役を張れる人だと正直に思った。

寧々も、雅ほどあからさまではないが、確かに蒼の父親である総悟に、胸がときめいたのは嘘じゃなかった。

二人の表情を見ていた神楽は、意地悪そうに笑った。
「だからアル。だから、父親に対して、嫉妬しちゃったの。多分、ううん絶対アル! だから面白くもなかったんだと思うのヨ。隠そうとしても、隠しきれてない。隼人なんか、総悟に似てポーカフェイスが上手いのに、好きな子の事にだけは、崩れちゃうって所までそっくりヨ」

嬉しそうに笑う神楽の目の前で、雅と寧々はと言えば、頬を染めて、完全に照れていた。

「――で……。私、雅ちゃんと寧々ちゃんの事、一目見て気に入ったアル! 合格も合格。大合格アル……。でね、どっちが、どっちの彼女か……それも分かったんだけど……当ててみていいアルか?」
二人は、興味津々だとばかりに頷いた。

「蒼は、見た目的に、いつも暴れている感があるでしょ? でもあの子、実が大人し目の子がタイプだったりするから、相手は寧々ちゃん。そんでもって隼人は、いっつも冷静そうに見えるけれど、いがいと強気の子が好みだったりするから、相手は雅ちゃん。違うアルか?」

純粋に、寧々は喜んでいたが、その隣で、ちょっとだけ、表情が曇った雅が居た。
「ん? どうしたアルか?」
雅はちらりと神楽を見た後、口を開こうとしたが、言いずらそうにし、また口を閉じた。
けれど、やっぱり気になってしょうがない。
しかも、本当ならば、こんな事を聞くべきじゃないかもしれないし、第一知らないだろう。でも――。

「隼人……君と……その……お付き合いした事ある人って……本当にいなか――――」
途中で言葉を切った雅に、神楽は首をかしげた。
けれどすぐ二人の視線の先、自分の後ろに居た人物の姿を見ると、あっと口を開いた。

「オメーの携帯にGPSをつけといて良かったと思う事が、またいっこ増えたぜ」
ため息をついている総悟、その横に、隼人、蒼が居た。
そういえばそうだったと、今更思い出したように神楽は笑った。

「ほら、迷惑してるだろうが、もう帰るぜ」
総悟の言葉に、雅は口を開いた。
「べ、別に迷惑なんかっ」
「は、はいっ。とても楽しかったです」
続いた寧々の言葉に、総悟は呆れながらも、柔らかく笑った。
「すいやせんね。うちのはどうも暴走キャラなんで」
総悟の言葉に、神楽が噛み付きそうになるも、全くそれを彼は気にしてない風だった。
しかし、妻である神楽の人を見る目が、抜群に優れている事。そして別にそうじゃなくても、相手が例え罪を犯している者でも、神楽が気にいった人ならば、信じられる。彼はそう常に思っていた。

しかも目の前にちょこんと座る女の子は、あの頃から、離れた時間を一緒に埋めていった、大切な息子達の選んだ女。総悟にとっても、十分可愛がる理由になるのは当然だった。

「こいつらの事、宜しくお願いしまさァ」
あえて深くは語らず、また聞いてくる事もしない総悟の言葉に、二人は深く、そしてはにかんだ様に頷いた。

「ほら、マジで帰りやすぜ。俺だって暇じゃないんでェ」
言いながら総悟は神楽の腕を持ち立たせた。
そしてげんなりしながら、伝票を持った。
「ま、まだ食べてないもの!」
言っている神楽の手を、かまわず総悟は引いていく。

あっと言う間に外に出た二人を、取り残された四人は唖然と見ている。
窓から見える神楽は、もう大人の女だと言うにも関わらず、ぷんぷんと頬を膨らまして拗ねている。
呆れるそぶりを見せた総悟だったが、神楽に耳打ちをした途端、神楽の顔が満面の笑みへと変わった。
おそらく彼は、彼なりの彼女の宥め方を知っているのだろう。
そんな神楽を見る視線は、今もあの頃のまま変わっていなかった。

神楽が、テーブルを手で形どって、なにやら言っている。
どうやら、あのデザートが勿体無いとでも言っているのか。しかしそんな事まで予測していたかの様に、彼はある人物へと電話をかけ始めた。

そして全て終わった後、彼は人目をはばからず、また隊服のままであるにも関わらず、彼女の頬にと唇を寄せた。







・・・・To Be Continued・・・・・
Category: ★キャラメル ★ パレット(hit小説)
Published on: Wed,  03 2011 19:17
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4 Comments

きょん  

ベストコメント賞なんてそんな//
そうですね。1年くらいでしょうか…
私が沖神にハマり始めたのは何を隠そうこのサイト様からなのです。
今回はキャラパレ二つ分をここに書かせていただきます。

やっぱり沖田の魅力は歳をくっても衰えるどころか磨かれているわけですね。
それに嫉妬とか過去の沖田そのままですね!そして沖田と神楽の通じあっている感じにもドキドキです…
私はどちらかと言うと雅の方が好きなのですが、寧々と蒼のやり取りがもう萌えました//くそう可愛いなとか思いながら見ていたら、妹に気持ち悪いと言われるくらいニヤニヤしていたみたいです。


それとちょっと問題になっているみたいなパクリの話ですが、仕方ないものだと思います。
偶然似通うこともありますでしょうし、同じものからヒントを得ていたりするのではないでしょうか。
ヘレンケラーも例に挙げられますが、今は忘れているけれど昔読んだもしくは知ったストーリーが無意識に思い出され、思いついたように感じることはあるそうです。
ツンデレ様を責めるわけではないのですが、同じものを思い出し、沖神へと繋げた結果似通ってしまうこともあると思います。

長文失礼致しました

2011/08/06 (Sat) 21:08 | REPLY |   
ツンデレ→きょんちゃんへ">

ツンデレ→きょんちゃんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→きょんちゃんへ">

おぉ!! きょんちゃんありがとうございますっっ!

きょんちゃんが沖神にはまったきっかけとなったのが、私の小説と聞き、
本当にびっくりしました。

嬉しいかぎりです !!

きょんちゃんは、雅が好きなんですね^^
私は、個人的には眼鏡萌えなので、隼人が大好きなのです。
実は、菌うさぎさんが、これを書き始めたときに、蒼の眼鏡バージョンを書いてくださったんですね。

もう激しく萌えました!
菌うさぎさんにも、とっても感謝をしている私です ^^

そして、ヘレンケラーの例は、私もしっくりきました。
人の脳と言うのは、本当に凄いですよね。
私も、数多くの小説や本を、現在も入浴中などに読みあさっていますが、
そんな事もあるもんだとしみじみ思ってしまいました。

ものすっごく興味深い話を、ありがとうございました!!

2011/08/07 (Sun) 22:10 | ツンデレ→きょんちゃんへさん">REPLY |   

白華  

お久しぶりです(´ω`*)
2回目のコメントなのですが、お返事をありがとうございました!

このキャラメル☆パレットも楽しくみさせてもらっておりますっ(o´∀`o)
神楽と沖田の子供達…が繰り広げるラブコメ!!すごく好きです!!
青春って…やっぱりいいですね!ツンデレさんだからこそうまく、おもしろく
作れるんだな…!とも思っております(゚д゚;
ツンデレさんの文才力はすごいですね…!憧れます!

隼人と蒼も沖田と神楽の子供だけあって性格が似てますね!(親に
どちらとも独占欲が強く根は優しい!!
やっぱりそういうキャラを作るのには沖田と神楽というキャラを
本当に理解していなければ作れないと思います(・ω・)
やっぱりツンデレさんは沖田と神楽をすごくよく理解しているんだなと思いました!

これから隼人と雅、蒼と寧々の恋路がどうなるのか楽しみですっ!
しかも夫妻おっかぐッッッ………!!!
どうしよう、にやけがとまらないっというくらいに2828しながら
読んでおりました!!なんでしょう……私にとって兵器並でしたよ!
最後の一文でとどめさされました……ありがとうございますっ!

大変長くなってすいませんでした(;´Д`)
これからもツンデレさんの小説楽しみにしております!!

2011/08/14 (Sun) 14:39 | REPLY |   
ツンデレ→白華さんへ">

ツンデレ→白華さんへ  

Re: タイトルなし

ツンデレ→白華さんへ">

こんにちわァ ^^
コメントありがとうございますぅぅ !!

キャラパレは私にとっても、もの凄く愛着がある作品で、
そう言ってもらえると、本当に嬉しいです ♪

夫婦おっかぐは、書いてて凄く楽しかったんです。
たぶんあの二人は、きっとずっと変わらないんだろうなと思いました。

子供達は、それぞれの思いをめぐらせながら、
まだまだキュンキュンとなる予感がしすぎて仕方ありません ww

ラブコメは私のモットーです。
キュンとしつつも面白い作品をと心がけています ^^

これからも、兵器なみのラブコメを作っていきますので、宜しくおねがいします !!

2011/08/25 (Thu) 15:14 | ツンデレ→白華さんへさん">REPLY |   

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