school excursion act 32

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名前、教えてくれる?



「名前……? 神楽って……いいます」

「神楽ちゃんね」

とっても、可愛らしい名前ね。
言い終わった言葉の後、ついさっきまで神楽の頬にふれていた手が、終わりをつげ、離れていった。
見てみて?

その声に、促されるように、閉じていた瞼を、ゆっくりと開いた。

「わっ……何これ、すごく綺麗アル」
思わず口にしてしまったけれど、それは本当にそう思えたから。
ぱっちりの二重瞼の瞳にアイラインをひいて、頬に、ほんの少しのチークをのせて。唇には、分かるか、分からないかの色に、艶のあるグロスを重ねて。

自分じゃないみたいアル……。

鏡の中に映る自分は、さっきまでそこに居た自分とは、違う。
ちょっと大人びていて、でも可愛らしい。

柔らかな女性の手は、神楽の髪に、そっと手を入れた。
櫛をとり、その髪をとき、ひとまとめにしたあと、ほんの少し、よこ髪を残し、ひとつにまとめ、簪を、一本、さした。


「神楽ちゃん、とっても綺麗よ」

そっと肩に手をのせて、ねっ? と神楽にも同意を求める。
うん……って、思わず、言っちゃいそうだ。だって、本当に……。
ちらりと、店員の方をみてみると、何も言わず、ただ微笑んでくれた。

「お、お姉さんの方が、綺麗アル」

この女性は、姫さまの名前を受け継いだとき、容姿までも、受け継いだんじゃないか?
本当にそう思った。

自分の後ろに立つ女性を、見ていると、何だか姫様がいるんじゃないか。
魔法を、かけてくれてるんじゃないか……? そう思えて仕方なかった。

「神楽ちゃん、来て? 仕上げをしなくちゃ」











つーか、あいつ、何処に消えやがった……。
そう言う沖田の手の中には、先ほどまで店内で物色して見つけた、一枚の着物があった。
彼なりに悩んで決めた、神楽に似合うだろうと思った、着物。
けれど、気がついてみれば、いつのまにやら神楽は居ない。

夢中になっていたとは言え、さすがにまずかったかと、うろうろと店内や、その外を探してみたけれど見つかりはしなく。
ただ、自身の手の中にある着物を放す気にもならず。


「ねえ、そこの君」

ふと、後ろからかけられた言葉に、なぜだか、自分の事だろうと直感が働き、振り返った。
けれど見たのは、知った覚えもない綺麗な女性。
ただ、いきなり呼ばれて、知人でもない人に、愛想をふりまくと言う事は、日頃からなかったのだが、なぜか、素直に返事する気になった。

それは、神楽が声をかけられたあの時、ふわりと魔法がかけられた。
そんな感じに似たものだった。



・・・・To Be Continued・・・・・
Category: ★school excursion
Published on: Fri,  20 2013 13:16
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