Day After Tomorrow act 12

読者の皆様


いつも読んでくださってありがとうございます☆

続きを読まれる方は
ぜひ、コチラからどうぞ
↓↓↓↓↓↓↓↓
多分、この場にいる誰もが、状況を把握できていない。


神楽の下に落とされた刃物も、くりくりの大きな藍色の瞳も、まっすぐに男に向けて刃先を向けている沖田も。
分かることと言えば、今この場で、殺気を放っているのは、沖田だということ。

「失せろ」
緋色の瞳は三文字の言葉を男に吐き捨てた。
その顔は、全く笑ってなどいない。その言葉にはむかうのであれば、容赦はしない。そう物語っている。
あっけもなく、退散していた男のあと、残されたのは、神楽と沖田。

「何してんでィ」
刀を鞘にしまった沖田は、今度は神楽にこの質問をはいた。
でもその言葉には、もう殺気はこめられてはいない。
沖田の言葉に、神楽の背中は何も答えない。でも、しばらくしてから、ポツリと口をひらいた。
「別に……」
たった、三文字だけれど、そこには、神楽の色んな感情があった。
混じりすぎて、沖田にどんな風に伝わったのかは分からない。
「別にじゃねえだろ」
沖田は振り向こうとしないその背中を、自分の方へと向かせるため、手をかけた。
でも、それは神楽に手に、すぐ振り払われてしまう。

神楽はまた、だまりこんだ。

さっきのは、何? 部屋の写真の意味は? 街のくだらない噂はなんで?
口に出せない神楽の気持ちは、小さな拳にきゅっと詰め込まれる。
(何で……? なんで……?)
言わなくちゃ。だからこんな所にまで、来たんだから。ちゃんと……。

「沖田はん」
柔らかい、声が、神楽の心臓を、意図も簡単に貫いた。

呼んでる。あの娘が沖田を呼んでる。
背中で、沖田が呼ぶ方へと振り返ったのが、なんとなく分かった。
ひゅっと、息を吸い込む。
「帰るアル」
振り返りもせずに、神楽はその足を一歩だした。でも、その体は、沖田によって、強引に振り返らされてしまった。

振り返ったその顔は、いくつもの涙の筋を、もう沢山残していた。
沖田の顔が、正面にあるのに、それさえも分からないくらいに。

言ってやりたい。こいつに、言ってやりたい。……もう、限界アル。



ぐいっと、神楽の体が引かれた。
首元を両手で、半ば力まかせに。思い切り、つよく、そして、乱暴に、唇にふれたのは、沖田の熱だった。

泣き声を、かき消すかのように、ねじりこまれる舌は、神楽の酸素をあっと言う間に奪っていく。
息ができない、苦しい、そう拒絶をすると、後頭部に回された沖田の手は、その熱を離さないと捕まえる。

この男は、泣くことさえも許してくれないのだろうか。



思う神楽は、沖田の胸板を、力まかせに、ぐっと押すけれど、沖田は離そうとはしない。

もがくほどに、からみついてくる熱は、神楽から、体力も、理性も奪っていく。
わずか向こう側では、いまも、、もう何度目になるか、沖田を呼ぶ声が聞こえていた。
抵抗していた神楽の体は、ゆっくりと大人しくなっていく。
その沖田の愛撫に応えるようになると、それにきづいた沖田から触れる唇は、柔らかいものにと変化した。
声が、沖田の名前を呼ぶたび、隠していた神楽の独占欲が大きくなっていくのが分かった。
もがき苦しんでいた呼吸は、その僅かな距離と、大きな木の陰によって、隠されている。

さっきまで、唇に吸い付いていた熱は、神楽の首筋にと埋まった。沖田の柔らかい髪の中に両手を埋めると、その愛撫に、体をうずかせた。
自分だけであってほしい。この熱に犯されるのも。この男を犯すのも。
思う神楽の体は火照りあがる。それに伴うように、甘い声が外にもれようとすれば、舌先がふさいでくる。



そして……顔をあげた沖田と、ほんの少し腫れた神楽の瞳が合わさった。

やっぱり、神楽は何も言わない。
すると、沖田は涙の後を、そっとなどると、柔らかい神楽の唇に、もう一度だけ、重ねた。

そして、何度目か、呼ばれた名前の方にと、歩き出した。



・・・・To Be Continued・・・・・
Category: Day After Tomorrow
Published on: Mon,  20 2014 09:36
  • Comment: 0
  • Trackback: 0

0 Comments

Post a comment