彼氏 卒業編 1

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あれから、季節が巡り・・・・・・。

今はもう神楽達が卒業して、また冬がくる頃。もうすぐ雪が降りそうだと思いながら、神楽は待ち合わせの時間に間に合うかと、走っていた。ファミレスの奥から二番目。待ち合わせの時間から15分遅れ。

「やっと来たッス」
呆れながらも神楽を迎えたのはまた子だった。
先に注文してくれていたのか、席につくと目の前にあるドリンクをきゅっと飲み込む。
「ごめんアル」
神楽のごめんは聞き飽きているまた子だけれど、だからと言ってどういっても変わらないので、あえてそこは何も言わない。
大体、誘うのはいつだって神楽なのに、どうしてかこうも遅れてくることができるのか、半ば呆れているけれど、また子は本題に戻した。
「で? 今度はなんスか」
神楽からの誘いといえば、九割の確率で沖田の話ばかり。
およその予想はついているけれど、あの日からずっと、神楽が悩んでいるのを一番知っているのもまた子。だからいつだってこうして、時間をつくり、神楽の耳にかたむける。

「私は、その・・・・・・気持ちの整理はできてるアル」

神楽が言うのは、あの日、進みかけていた沖田との時間が、止まってしまったまま動いていない事。
沖田が自分の事を大事にしてくれているのは分かる。
この一年近く、ずっと側にいてくれた。その間、目の中にやきついた恐怖という光景、そして感情は少しずつ薄れていった。
もう大丈夫、そう思った。先に進みたい。心の準備はできていた。
けれど、あの日、拒んだ部屋からの時間は、今もまだ動いていない。

「じゃあ、誘ってみたらどうっスか?」
さらりと言うまた子の言葉に、神楽は赤面する。
「で、出来るわけないアルっ」
神楽のこの手の話は初めてじゃない。沖田との止まってしまった関係を進みたいと言う相談は何度だってしてきたけれど、それは神楽が無理をしているんじゃないかと思っていた。
でも、それが違うと分かった今、相談されるまた子に出来る事は背中を押してやれるくらい。
「そんな事言っちゃって・・・・・・誰かに盗られても知らないッスよ」
それだけはないと言うことは分かっているけれど、尻込みする神楽を刺激するには、これくらいが丁度いいかとの言葉。
けれどまた子からのこの言葉は、神楽に絶大な効果があった様だった。
まるで、それをあたかも目の当たりにしたようにショックを受けている。

(そうそう、それくらいでいいッスよ)
うんうんと、一人納得するまた子が目をあける。
「あれ?」
そこには神楽の姿がなかった。



横断歩道を歩く神楽の足はいつもよりずっと早かった。
(どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・・・・)
また子の言われた言葉は、神楽の中でずっと思いかくしていた感情。このまま、臆病な自分のままでは、いつか誰かに沖田をとられてしまうかもしれない。
それを、言葉としてまた子の口から聞いたとき、神楽の中で焦る気持ちが加速した。
どこに行って、何をしたらいいのか分からない神楽の足は、ただ急ぎ足で歩いていた。

ドンっと人にぶつかってしまったと思えば、そこにはお年寄り。
「ごめんなさいアル」
よろめいた婦人は、にっこり笑うと、ささえてくれる神楽に、口を開いた。

「お嬢ちゃん、きっと、今日は特別な日になるよ」




婦人の言葉が耳に残るけれど、なんの事なのか見当もつかない神楽は一人歩く。
けれどそのスピードはさっきよりもずっとゆっくりだった。
「オイ」
聞き覚えある声に呼び止められた神楽は振り向いた。
そこには、沖田が居た。

高校を卒業した沖田は、就職すると共に、車を購入した。
勉強なんてぜんぜんしてない様に思えたけれど、教習所に通ったかと思えば、あっというまの合格。
そんな沖田の助手席にのるのに、だいぶ神楽は慣れてきていた。

「どこに行ってたんでィ」
乗ってからそうそう、沖田の機嫌が悪い事に気付いたけれど、神楽はその理由が全く分からない。
「また子とお茶してたアル」
ふーん、と言う沖田の言葉だけれど、多分なんて言葉を返してもそう言ってくる気がした。
(何を怒っているアル)
人がどんだけ悩んでいるかもしれないで・・・・・・。
無愛想をぶつけられると、神楽も負けじとそれを返してくる性格。
沖田の機嫌が悪いのはもう何度も経験があるけれど、今それに付き合っていられない。
そんな事を神楽が考えながら、窓の外を見ていると、そこは知らない景色に変わった。

どこに連れて行かれるのかと思った神楽だけれど、ここで先に口を開いてしまえば、なんだか負けたような気がして。

けれどそんな思いも、すぐに小さくなって消えていく。
高校を卒業してから沖田は大学へと進学した。なかなか時間があわない中、作った時間を当ててくれている事は知っている。
「どこに行くアル」
だから、二人でいるときくらい、素直でいたいと口をひらいた。
すると沖田は、神楽に一枚の券を渡した。
「これっ!」
それは神楽がずっと行きたいと言っていた、テーマパーク。
中でも一番に人気なのが、夜9時から限定で行われる、パレード。
なかなか手に入らないどころか、倍率だって高い、だから口では言ってたけど、とっくに諦めてたはず・・・・・・。
それがどうして目の前に。

沖田は神楽の機嫌を損ねるのも一級だけれど、瞬時に直す方法もちゃんと心得ている。

あっというまに上機嫌になった神楽を助手席に、本日限りの限定チケットを手に、出発した。

ついて見れば、そこは人で溢れていた。
けれど、神楽のテンションは、駐車場に車をとめた時から既にあがりっぱなし。
いつも過ごしている日常とはかけ離れた景色が、そこにはある。神楽は沖田の服をひっぱりながら、その足を進めようと催促する。

観覧車、ジェットコースター、お化け屋敷に、メリーゴーランド。
そのほかにも、見たこともないようなものが周りにはいっぱい。大きな池も、華やかな花壇も、マスコットも。

一度は、沖田と行ってみたい。そう願った光景が、今日目の前にと広がった。

・・・・To Be Continued・・・
Category: 彼氏 卒業編
Published on: Fri,  27 2015 15:00
  • Comment: 8
  • Trackback: 0

8 Comments

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やっと見られました!
ツンデレさんの書く小説が大好きです。
ずっとずーっと待ってました!!
いつも面白くて一気読みしてしまいます。
本当にどのサイトよりも面白いです。
これからも楽しみにしていますね(*^^*)

2015/02/25 (Wed) 20:03 | REPLY |   

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2015/02/26 (Thu) 08:31 | REPLY |   
ツンデレ">

ツンデレ  

Re: タイトルなし

ツンデレ">

お返事がおそくなってしまって、ごめんなさい。
コメント、とても嬉しかったです。
彼氏は、このブログのなかでも、一番長くて、愛着があります。

最近は、どう物語を展開していこうかとずっと
悩んでいて、更新が遅れてて、でも更新した途端のコメントで
驚いたの気持ちもありました。

そろそろ完結にむけて行きたいと思ってます。
また、コメント楽しみにお待ちしています!

2015/03/05 (Thu) 14:41 | ツンデレさん">REPLY |   

ツンデレ  

Re: お久しぶり

こんにちは!
そしてお久しぶりですね!
私こそ、しばらく更新できてなくて、でも、更新した途端、
またコメント聞けて、とても嬉しかったです。

とても幸せそうで、私も、こころがほんわかしました☆
また、頑張って更新したいと思ってます。

コメント、楽しみに待ってますね^^

2015/03/05 (Thu) 14:44 | REPLY |   

沖神love  

はいっ

ありがとうございます!!!
次のお話楽しみにしています
新しい物語とか作らないんですか?
ちょっと興味ですww
頑張って下さいね

2015/03/07 (Sat) 19:46 | EDIT | REPLY |   

ツンデレ  

Re: タイトルなし

おはようございます^^

新作はですね、今のところいま連載中の物語があらかた
終わりのめどがついてからやりたいなとは思ってるんですけど
オリジナル小説の方もしているんで、なかなか
進まないんですが、頑張ってます!

でも短編は、ふと気持ちが向いたときに投稿しているんで
楽しみにしてくださいね♪

2015/03/14 (Sat) 07:26 | REPLY |   

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2015/04/28 (Tue) 12:27 | REPLY |   

ツンデレ  

Re: 銀魂の小説

はるさん、こんにちは^^

今、オリジナルが五月末までメインで更新してるんですけど、
要望に応えて、ちょっと頑張って沖神小説更新できるようにスケジュールを調整して
創作してます^^パソコンが故障するという、不意な出来事にも見舞われましたが、
代用のものがきたので、近日中には更新できそうです♪
楽しみに待っていただけると嬉しいですーー。

2015/05/09 (Sat) 18:59 | REPLY |   

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